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2020年2月18日 (火)

\(^o^)/【お台場でウイルスを】スマートエネルギーWeek2020開催が促進するライフラインの危機【高速増殖】\(^o^)/

【1】失敗したコロナウイルスの水際防御

2020年が明けてから中国武漢で急激に感染したコロナウイルス。

2月に入ってからは、クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」では密閉空間に乗客を隔離し、厚生労働省による杜撰な検疫(検疫ニグレクト)を続けた結果、数百名の一大感染源と化し、脅威となっている。アメリカ、カナダ、オーストラリア、イタリアなどの各国は乗客を「救出」するためチャーター便を飛ばす有様だ。

また、体調不良でも休暇を忌避する日本の労働習慣、満員電車による通勤通学者の多さ、事態を矮小化したい政府の意向とも伝えられるPCR検査拒否のため、2月半ば時点で既に数千から数万の潜在感染者がいるのではないかとも言われている。

このまま事態が推移すればどうなるかは、自明だろう。中国を除き、主だった国でコロナウイルスがこれほど蔓延し、事態の鎮静化に気息奄々としているのは日本だけ。いずれは貿易・通商路も相次いで閉鎖・検疫強化による著しい制約が生じ、深刻な物資統制などが発生するリスクを抱えている。また、そのような国家に海外からの観光客や投資を呼び込める訳も無いので、消費増税や震災並みの景気下振れ要因ともなる(なお、既に消費増税のためGDPは大きく下振れしている。)。

この期に及んでまだ平時モードの人が多数見受けられるが、2月上旬まで試みられた水際防御は完全に失敗に終わっている。笑い事で済ませたいとは思うが、現実はそうではないのだ。

【2】相次ぐ大型イベントの自粛

そのことに漸く気づいたのか、ここ数日で大型イベントの自粛・延期などが目に付くようになってきた。

 

当たり前である。見本市も例外ではない。

【3】2月後半になっても開催を諦めない「スマートエネルギーWeek2020」

こうした自粛の動きは今後も強まるだろうが、この期に及んで不特定多数が集まる催しの開催を強行しようとする動きがある。しかも、(あるいは当然と言うべきか)エネルギー業界最大の見本市、スマートエネルギーWeek2020(2月26日~28日)である。

スマートエネルギーと聞くと実態が何となくぼやけてしまうが、「太陽光発電展」「風力発電展」「火力発電EXPO」「水素・燃料電池展」など、およそ電力エネルギー生産に係るほぼすべての業界見本市が東京ビッグサイトの各展示棟に集結するのである。

Smartenergyweek2020about

トップページより

主催者はリードエキシビジョンジャパン、他各見本市の分野に関係する業界団体。ところが、「> 新型コロナウイルス感染症対策について」という文書を掲示しているものの、今日に至っても「予定通り開催する」との姿勢を崩していない。

先週までは厚生労働省の発表を盾に感染拡大は無いとの前提を崩していなかったが、2月17日の18時の更新では次のような対策を掲げている。

新型コロナウイルス感染症対策について

令和 2 年 2 月 17 日

現在、中華人民共和国湖北省武漢市および湖北省で発生している新型コロナウイルス関連肺炎に
ついて、事務局では事態を注視しており、WHO(世界保健機関)および厚生労働省のガイドラインに
沿って、本展を開催いたします。厚生労働省からは、『国民の皆様におかれては、風邪や季節性イン
フルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染
症対策に努めていただくようお願いいたします。』とのメッセージが発表されております。(2 月 17 日
現在)

従いまして、本展の事務局は、会場の東京ビッグサイトとも連携、対策を実施し、第16回 スマート
エネルギーWeekを2020年2月26日(水)~28日(金) 予定通りに開催致します。

2月17日現在決定している対策は以下の通りとなります。

■アルコール消毒液を全入口に設置
■サーモグラフィーで体温測定を実施 37.5度以上の場合、問診票への記入を実施し、医師または看護師との面談の上、 入場をお断りする場合がございます。
■咳エチケットと頻繁な手洗いを推奨する看板を全入口に設置

■注意喚起文の設置(メインエントランス・会議棟1階入口・西館のエントランス付近)
■救護室の設置
■医師および看護師の常駐

なお、中国湖北省の出展社は、本展にはございません。中国浙江省からの出展社につきましても、
日本政府の方針に則り、現在調査及び対応中です。

追加の感染予防対策、今後の状況変化に伴う対策並びに確認事案については決定、確認が出来
次第、速やかに本ホームページにてご案内させて頂きます。なお、新型肺炎に関するリードグループ
の情報更新については以下 WEB をご覧ください。
https://notifications.reedexpo.com/jp-jp.html

感染症の予防については、新型コロナウイルスに限らず、風邪やインフルエンザウイルスが多い時期
であることを踏まえて、咳エチケットや手洗い等、通常の感染対策を行うことが重要です。
詳細につきましては、下記の厚生労働省のホームページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

コロナウイルスの感染源は武漢だけではなく日本国内にあるのだが、まずは主催者がYoutubeにアップした昨年の様子を見てみよう(リンク)。

Smartenergyweek2020youtube

私も行ったことがあるが、最大手の就職説明会やコミックマーケットの中程度に混雑したエリア並みの密度であり、少し気を抜くと人とぶつかることが非常に多い。また、出展各社のスタッフとは騒々しい空間での会話となるため、飛沫感染が容易に起こり得る。混雑した駅でも赤の他人と会話する機会は殆ど無いことと比べると、リスクはより高いと考える。

元々、各社の営業関係者が中心に集まる。咳エチケットの遵守は難しい。あれが通用するのは会話の頻度が低い空間。そもそも直近の知見でPCR検査を実施しても陰性判定となるケースも報じられている。とてもじゃないが、心もとない話だ。というか、あの電力業界が全力投入する見本市にもかかわらず、マスクの強制配布すらないのは異常だろう。

一方で、前の週に開催される国際物流総合展2020(来場予定者数20000名)を見ると、冒頭でマスク着用の推奨、体調不良の方の入場を控えるように宣言されている。感染力からすれば小さな差と小馬鹿にしてはいけない。先に述べたように日本の労働文化を考えれば大切なことだ。

Kokusaibutsuryu2020top

展示会概要」国際物流総合展2020

Smartenergyweek2020top

スマートエネルギーWeek」(topページより)

大体、スマートエネルギーWeekが述べる救護室の設置、アルコール消毒液、注意喚起看板などは通常のインフルエンザ対応時のイベント開催でも見られるもので、特段注目すべきものではない。消毒液にしても私が開催を強行するなら、警備員に囚人の如く監視させ、強制洗浄にするが、明らかに自由意志だろう。

【4】エネルギーライフラインにのみ集中するハレーション

さて、名前を聞けば誰でも知っているような大企業から、縁の下の力持ちそのものである中小まで、1520社が参加するこの見本市、昨年の参加人数は70000名である。半クローズドなので、参加者の大半がインフラ関係の業界人である。営業職ばかりでなく、工場・発電所・作業所・設計室といった部署のスタッフも大量に参加する。

Smartenergyweek2020about2

展示会概要」より

70000名。あのダイヤモンドプリンセスの20倍。しかも、出展担当者は3日間出ずっぱりばかりだろう。なお、ネット論壇の一部で喧々諤々だった立憲フェスの開催規模は一日、1000名である。

出展者、参加者達は見本市が終わったら各社のオフィスに出勤する。それも、インフラ系企業とそのサプライチェーンに特異的に集中してだ。

電力会社やメーカーの本社はまだ一般のサラリーマン商売と大差ない理屈が通じる世界だが、電力の現業部門及び連動する関係企業の工事部門は一段と条件が厳しい。

昔ながらの大手電力の特徴は、電気供給の義務が法制化されていることである。この要求を満たすため、設備は基本的に24時間操業であり、通常のサラリーマンに比べて、一段と出勤へのプレッシャーが強い。各種点検工事も入念に日程管理されている。つまり感染が疑われても出勤してくる確率が高い。隠蔽体質を考慮すると、通常の風邪として処理され闇に葬ろうとするケースも多発すると予想する。

コロナウイルスは既にアウトブレイクの段階に到達し、その浸透度合いを如何に制御するかに重点が移っている。何が起こるか誰でもわかるだろう。「満員電車も脅威である」などとお得意の相対化して済む話ではないのである。

特に、火力原子力発電所に限らず最近20年程のインフラ系監視設備は、極端な省力化を売りにしている。つまり、半世紀前なら15名位の直員(運転員)で稼働していたプラントが2~3人しかいないというのはざらだ。そのシフトが社内や、出入り業者の感染で崩壊してしまったら?

妙な理屈と面子に拘って電力・ガスなどのライフラインを危機に陥れる前に、中止が妥当だろう。私は原発反対派だが、敢えて言う。電力関係者の少なからぬ数が嫌っているであろう立憲民主党の愚行を、反面教師にすべきである。

【5】余談-映画『Fukushima50』の憂鬱-

なお、映画『Fukushima50』が3月6日の公開を控えている。

その内容はひとまず脇に置くとしても、電力会社社員にとっては、一般大衆以上に関心をそそられる物語ではないかと考える。つまり、この映画もまた、捕虫灯の役割を果たす。

大型ホールの場合数百名で席を満杯にすることはよくあること。基本的には映画館の閉鎖が望ましい。映画産業の衰亡に繋がりかねないということであれば、配信サイトでの有償公開に切り替えるなどの方法が妥当ではないだろうか。また、本作に限らず、2月~3月に上映予定の映画はウイルス対応が一段落した時点で、凱旋公演とすることも考えられるだろう。

※2/18:22時追記。

リードエグジビジョンジャパンのHPを見るとスマートエネルギーWeekと同じ日程で「日本 ものづくりワールド」を幕張メッセで開催する予定のようだ。こちらの想定入場者は88000人、2522社という。

電力インフラに加えて、製造業も感染爆発かな。

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