へぼ担当の正体が判明したため、東京電力柏崎刈羽原子力発電所に抗議した
以前当ブログで告発したへぼ担当(TwitterID:@hebotanto)だが(この記事やこの記事など)、その後彼自身および元妻、軍事ライターdragoner氏(PN:石動竜仁氏)等が公開している情報から正体(実名・詳細経歴等)が判明した。彼は本当に東電原子力部門社員としてツイッターで問題行為を続けていた。
このため、証拠となる文書を添えて東京電力柏崎刈羽原子力発電所に抗議した。
以下、メールの一部を公開する。
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2018/07/04
突然のメール、失礼します。
岩見と申します。
ネット上を主な活動の場にしているへぼ担当というハンドルネームの人物が、東電グループ社員であることを仄めかし守秘義務違反を含むモラルハザードを続けている件について、連絡します。
近年はTwitterでhebotantoというアカウントを取得し活動しているようです。
彼の問題ですが、数々の暴言、安全神話、異論者との対話拒否、守秘義務違反、同僚後輩の悪口、インサイダーへの異常な関心等です。それらについては下記にまとめています。
http://iwamin12.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/dv-cc1d.html
http://iwamin12.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/post-c042.html
(中略)奥様が東京電力健保組合に言及して、社員であることが当人以外の発言でも証明されています。
また彼は、(中略)以上の条件を加味して推定すると、A氏(注:メールでは実名)が該当します。
A氏が本名で登録している幾つかのSNSを見ると、職務経歴、現在の居住地(中略)、B氏との関わりが載っています。これらはへぼ担当のtwitterの書き込みと完全に一致しました。
彼は(中略)炉主任を取得、他に技術士、ボイラ・タービン技術主任者を取得、技術評価の仕事の他、311後はガスタービン発電機車の保守業務などにも関わったようです。
(中略)原子力安全にとって重大な脅威であり、処分をお願いします。
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設楽 親
2018/07/04
To 村田, 大嶋, 自分
情報ありがとうございます。
こちらでも調べて対処致します。
********************************
東京電力ホールディングス(株)
柏崎刈羽原子力発電所
設楽 親
(中略)
********************************
責任を全うするため技術力の向上と組織力の強化に取り組みます
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2019/03/28
柏崎刈羽原子力発電所
設楽様
御無沙汰しております。岩見です。
根拠について添付ワードにまとめましたので、送ります。
様々なウェブサイト、SNSに記録を残していること、
古い版とは言え〇〇〇〇会名簿に東電社員として記載されていること等が根拠です。
不躾な連絡であったとはいえ、予想通り半年以上部下の方を含め返信も無く、呆れております。
特に今年に入ってから顕著ですが、ニッカウヰスキー、済生会病院、世田谷年金事務所、立憲民主党などSNS上の問題発言が原因で有名企業、団体等の人物が相次いで処分を受けたり、著名政党が新人の推薦を取り下げるなどの事例が相次いでいます。
数年前には復興庁参事官、東日本大震災直後には東電社員も同様の問題発言で処分されていますね。
A氏の一連の発言も同様のソーシャルメディアリスク事案です。
近年では世論に加え、法制度的にもこのような問題への視線は厳しいものとなっています。
機密情報漏洩リスクもさることながら、下記に示すように、社外の委員会において反対派を出席させるものの結論は予め準備したものとし、口封じ対策する旨のツイートは、東電の信用を根本から破壊するものです。
注:元ツイートは以下
https://twitter.com/hebotanto/status/556644728066699264(魚拓:https://archive.fo/DgCBN)
https://twitter.com/hebotanto/status/556652836017020929(魚拓:https://archive.fo/yNfuF)
色々な宿題が残っていると当の反対派などから不満が表明されている新潟県の技術委員会に対してどのように説明するつもりでしょうか。
事はA氏本人だけの責任では済まないと考えます。(後略)
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さて、メールで示したように他の類似案件では調査期間は長くても数日である。従って、これは本店と現場が連動した、東電の意図的なサボタージュに他ならない。
A氏の社会的属性は下請の作業員ではなく、高卒が多く採用される一般の原子炉運転員とも異なり、原子炉主任技術者・ボイラ、タービン主任技術者である。少し古い情報源ではあるが、東電内では、福島事故でも議論となった運転操作基準の改訂にあたり、改訂案を審査承認出来るだけの技能を有するとされていた。実務における技術的重要度は極めて高いと考える。
そのような重責を担当し得る人物が関与したネット工作の継続期間、趣味・業界人への浸透度合いも過去問題発言をした一般の人士と桁違いである。
なお、彼の技術力自体は高いので、批判記事だけではなく次のような記事もアップしている。
電気火災の脅威を力説し旧式原発3基の不安全を証明した東電原発職員へぼ担当氏
このような問題を抱えておりながら、東京電力は柏崎刈羽原子力発電所の再稼働がスムーズにいくと考えているのだろうか。再稼働の前にはA氏が嘲笑した委員会のひとつである、新潟県技術委員会の調査が完了することが必要とのことだが、その役割は完全に形骸化したと見るべきだろう。なお、同委員会委員の田中三彦氏他によれば、東電はこの委員会で提起された多くの技術課題の解明に消極的な対応を続けているそうだ。
私は次の処置以外に解決策は無いものと考える。
- 柏崎刈羽原子力発電所の安全審査が完了した6,7号機を含む全基の廃炉
- A氏はもとより、上記メール前に通報した東電お客様相談窓口で調査を放棄する旨の回答をした部門の関係者、設楽所長以下発電所関係者の処分
実は、この8か月間、私は改めて東電の態度を観察していた。電気火災の記事を読めばわかるが、A氏の暴言には地元の消防の能力を嘲笑した書き込みも含まれる。ところが東電は、2018年秋にトンネル内のケーブル火災を起こし、早期に鎮圧出来なかった。かつて、2007年の中越沖地震後、火災に対する可燃物の対策が不備との理由で、柏崎市は消防法を理由に柏崎刈羽原発の運転停止を命じている。A氏がその意趣返しをしたかったのかは分からないが、不必要な舌禍であり、自衛消防隊の能力に見合わない発言だったことは疑いないものである。
ある意味では、A氏の個人的な非違行為が問題なのではない。これは、福島事故を経験した後の、東電の安全文化がどのようなものなのかを示すための、一種の試験だったのである。その結果は上記のように、相も変わらずの無視・無為・無策である。社外から何度も津波対策を求められても吉田所長以下一丸となって拒否を続けた事故前と、何ら変わるところが無い。むしろ「そんな金があるか」という意味の言葉を吐き捨てた吉田氏より一段と悪くなっている。
どのような高度な技術を駆使しても、根本的なモラルが破綻している集団に責任を全うして原発を運営することは不可能である。誰の目にもよくお判りいただけると思う。
同時に、この情報を2018年夏の時点で掴んでいながら、何の裏取りの努力もしなかった一部の「原子力問題に詳しいジャーナリスト」についても猛省を求めるものである。例えばかつて復興庁参事官暴言ツイート事件を暴いた毎日新聞は、子会社が電力会社の広告を受注してきた過去からかは不明だが、何の反応も示さなかった。広河隆一を持ち上げ続けた挙句、態度を急変させた某ライターもそうであった。
結局、こういった人達は、ネット時代以前の旧来の党派性に凝り固まった取材しかできないのではないか、私はそう疑問に感じている。
※文中、敢えて個人名を示さなかった個所がある。添付した文書をアップしないのも同様の理由である。ただし一部市民団体・弁護士・牧田寛・添田孝史氏他数名の原子力問題ライターには回送している。
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