国会図書館に行ったらスパイ認定されたでござる
ずっと忙しかったのだが、ゴールデンウィークで峠を越したので、最近は久しぶりに資料を調べに国会図書館に行っている。今回はそんなある日の話。
その日は、最初から目当ての書籍があった。国会図書館は原則閉架所蔵となっており、端末で貸出手続きをしてカウンターで出して貰うのだが、一部の書籍は「〇〇情報室」という、各種研究誌、目録やリストの類が開架されてる部屋にある。新聞や政策など幾つかあるが、差し障りがあるので具体名は控える。
その部屋に行って目当ての本を取り出し、他にも、別の棚で学術誌であるとか、辞典などを漁っていた所、中年のぱっと見普通の格好の男性がずっとこちらを見てぼそぼそ独り言しているのに気付いた。
しかし、気のせいかとも思ったので、その後30分ほど資料を見ながらメモ書きしていたところ、件の男性がやたらジロジロ見てくるのに気付き、私の机をかすめて歩き去る際、再びはっきりしない発話で文句を垂れた。そういうのが2・3回あった。
4回目の時、「何でしょうか」と聞いたところようやく人に分かる発音でこう言ってきた。
「あなた私に付いて来ないでください」
「貴方なんなんですか。私を監視しているんですか。スパイですか?」
はぁ???
(困ったちゃんなら早いとこ警備に引き渡そうかな。爆破予告で警備員増員してるし)・・・と思い、司書に相談した。
そしたら彼もカウンターにやってきて声を荒げる。
「あんたの読んでる物には脈絡が無い」
「本を読む気なんかないだろう。何しに図書館に来てるんだ。」
「私の行く先々に付いて回って」
「もう私に近付かないでください」
だそうで。
「俺が資料読んでたらあんたが捨て台詞吐きにきたのばっかりじゃん。」
「人がどんな意図で何読みに来ようが勝手だろ、ボケ。」
↑
この台詞、そのまま返した。その後は、司書と二人で呆れて見ていた。
実際、一つのテーマで研究していたら、色々な視点で書かれた文献を漁ることになるから、開架の図書館なら色々な棚を移動するってよくある話だと思うんだけど。
まぁ、変な人は結構見かける図書館である。ああいう図書館なので来る人達の考えていることは多種多様だろう。私も含めて。「変な人」というのは、そうではなくて、貸出や複写の手続きを淡々と進め、静かに読みたいものを読んでいられない、ということだ。
でも目線が狂ってるってレベルでは無かったんだよね。監視妄想の所だけおかしい感じの人。世間話の延長として政治家とか有名人を指して「あいつは金に汚いから裏で何かやってんだろ」位の表現なら許容範囲内だけどね。「俺スパイだったんだ」って思った。そこまで暇じゃないし。
そう言えば一番酷かったのは数年前のある土曜。土曜の昼下がりは混雑時間帯なのだが、元ヤンと思しき30位の身長190近いDQNがおばさんの館員につっかかって、「てめぇ舐めてんのか!」と威嚇していた事件だった。それは「ああDQNなんだな。お?警備に取り囲まれて急に態度が変わってきたな(笑)」と、まだ理解は出来た。
この間遭遇したような人は生まれて初めてですね。
閉館時間に近かったので、帰りのタイミングも一緒になるかと思ったら、入館時に私物を保管するロッカーまで数m横だった。その人が先に退館したのでまた面倒が起らないように数分ずらしてから退館したけど、何だったんだろうなぁ。
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